ジャーナリストの久保田徹さんが、7月30日、ヤンゴンで行われた軍への抗議デモを撮影中に当局に拘束され、扇動罪と入国管理法違反で訴追されました。
この報道から数日経ちましたが、久保田さんは拘束されたままです。SNS上では、
『久保田徹さんは自己責任なんだから日本政府が介入する必要はない』
『どんな人であろうと、どんな事情があろうと、守られるべき人権があり、不当な弾圧をしてはならない。』
といった声が挙がっていました。
コチラの記事では、久保田徹さんが拘束される前~現在の状況を時系列で、さらにネットで挙がってる声をまとめていきたいと思います!
【時系列まとめ】久保田徹がミャンマー政府に拘束される
デモから距離置き、撮影したのに久保田さんを拘束。酷い
ミャンマーで拘束された久保田徹さん 「デモに参加せず、撮影していただけだった」
デモ主催者と連絡取っていたミャンマー人3人が拘束時の状況を証言。久保田さんはデモには参加せず、距離を置いて撮影だけしていた https://t.co/eYEayfQoeF
— 望月衣塑子 (@ISOKO_MOCHIZUKI) August 12, 2022
・2022年某月:現地取材のためミャンマーに渡る
・7月30日:ヤンゴンで行われた軍への抗議デモを撮影中に拘束され、扇動罪と入国管理法違反で訴追
※扇動罪:特定の民族・宗教などの集団に対する憎悪をかき立てて、暴力を誘発するような行為を禁止する規制
引用:https://www.weblio.jp/
・8月某日:政治犯などが収容されるインセイン刑務所に身柄を移される
ミャンマーの民主運動指導者であるアウンサンスーチーが収容されたことで知られるほか、ミャンマーの軍事政権に従わない多くの政治犯や活動家が収容されている。また、所内は劣悪な衛生状態となっており、拷問や虐待なども日常的に行われていることから、アムネスティ・インターナショナルには強く批判されている。
引用:https://ja.wikipedia.org/
・8月12日:刑務所内の裁判所で初めての審理が行われた(入国管理法違反に関する審理だけで、扇動罪に関する裁判手続きの詳細はいまのところ不明)
・8月16日:次の裁判予定ことが関係者への取材でわかりました。
久保田徹の拘束は自己責任?
Googleで『久保田徹』と入力すると、サジェスト(よく検索されるから自動で表示されるモノ)で『久保田徹 自己責任』と表示されます。
国からの派遣ではなく、いちジャーナリストとしてミャンマーに入国した久保田徹さんですが果たして【自己責任】という一言で片づけていいものなのでしょうか…。
調べたところ、自民党の渡辺博道元復興相が8月7日~12日までミャンマーに滞在して8月11日にミンアウンフライン国軍総司令官と会談して釈放を求めたといったことがわかりましたが、いまのところ、状況は変わっていません。
16日に裁判が行われるそうですが、久保田徹さんが現在収容されてるインセイン刑務所はかなり劣悪な場所みたいなので、一刻も早く解決されることを祈るばかりです。
久保田徹さんの拘束で「自己責任論」が論じられているが、忘れられているポイントがある。ヤンゴンは外務省安全情報レベル2「不要不急の渡航をやめてください」。暴力的な取り締まりや爆発事件が起きる現地の状況と比べ段違いに緩い。進出企業に配慮したもので、安全情報自体があてにならない。
— Yuki Kitazumi Official ジャーナリスト北角裕樹公式 (@YukikitaMyanmar) August 2, 2022
ここで語られる久保田さんの誠実な仕事に改めて敬意を表します。同時に、どんな人であろうと――「無謀」なことをした人であってもなくても、守られるべき人権があり、不当な弾圧をしてはならない、という前提も共有したい。いわゆる「自己責任論」と同じ土俵で語らなためにも。https://t.co/Zkf0BkSnnO
— 安田菜津紀 Dialogue for People (@NatsukiYasuda) August 4, 2022
久保田徹wiki経歴・プロフィール
ドキュミームで制作を共にしていた久保田徹がミャンマーで拘束されたとの情報が入りました。
彼は社会の辺境に生きる人々、自由を奪われた人々の声を優れたドキュメンタリーにして国内外で高く評価されてきました。
彼の無事を祈りつつ、仲間たちと今できる行動をとります。https://t.co/xgdnequoat pic.twitter.com/nu7amFZsKg— DocuMeme (@documeme) July 30, 2022
久保田徹さんは慶応義塾大学在学中からジャーナリストとしての活動を始めます。
Al Jazeera English、NHK World、VICEなどの国際メディアにてディレクター、カメラなどを担当していて、社会の辺境に生きる人々、自由を奪われた人々に寄り添うようにカメラを向け続けています。
映像監督としては、札幌国際短編映画祭や国内外の映画祭にて多数出展されています。
まだお若いですし、これからの活躍に期待したいところですが、まずは一刻も早く無事に日本に帰ってこれるように祈りたいと思います。
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